スペシャルコラム

COLUMS

ヨーグルトサラダ1

 私の大好物はヨーグルトです。プレーンでもフルーツのピュレ入りでもシリアル入りでも何でもです。
誰でも同じだと思いますが旅行をすると現地の人の生活を垣間見るべくスーパーマーケットに行きます。

国内でも同じです。気が付いて見るとなぜか納豆の売り場にいます。海外ならヨーグルト、同じ発酵食品だからでしょうか?チーズもヨーグルトも今や我々の生活になくてはならない食品となりました。種類も多くなりましたが、まだまだ本場にはかなわないのではないでしょうか。刻んだココナッツのはいったもの、コーヒーフレーバーにくるみ入り、ヘーゼルナッツの入ったもの、山羊の乳のものなどはまだ日本では見かけませんね。我々日本人にはヨーグルトは朝食にいただく食品のイメージがありますが、フランス人はチョコレートムースやクレムブリュレ同様にデザートと位置付けているように思われます。前菜、メインディッシュには基本的に砂糖を使わないフランス料理では糖分摂取にデザートは欠かせません。共稼ぎが大半で忙しくしているグルメの国の主婦達もデザートを毎日手作りする時間はそんなにはありません。そこで大活躍なのがマーケットのチョコレートムースやヨーグルトの買い置きです。私が毎夏料理修行をさせてもらっていた南仏のレストラン”シェ フィリップ”でも賄いの食事の終わりにヨーグルトがよく登場しました。一人だけの日本人、女性ということもあって優先順位最上位でフレーバーを選ばせてもらっていました。お決まりはアプリコットです!いつも満席で労働時間の長い結構ハードな職場ではありましたが、陽が長いフランスの夏のレストランのテラスでの懐かしい楽しい思い出です。 

ヨーグルトサラダ2

 所変われば、一気に東のインドに飛んで(ちなみに行ったことはありません。)こちらもヨーグルトの国です。
カレーと一緒にいただくラッシー、とっても爽やかな飲みものですよね。マンゴーの濃厚果汁と合わせたマンゴーラッシーなどもありますが、このマンゴーの甘みが口に入ると不思議にカレーの辛さが緩和されます。カレー、ラッシー、カレーの順に口に運ぶと刺激少なに食が進みます。ただしこれは私流ですから本当のマナーは定かではありません。
これにインドのパンが加わります。ナンは知名度が高く日本のマーケットでも出来合いが売られていますが、実際にはインドの家庭ではチャパティなどの丸い薄焼きのパンや揚げた円盤j状のものが作られています。これは小麦粉に全粒粉を混ぜたり、ほうれん草のピュレを混ぜたりして水と塩を加えて練って円盤状にして網にのせて焼けばプーっと膨れて焼き目がついて出来上がり。家庭でも作りたてをお料理と共に美味しくいただくことができます。
ナンはタンドリー窯の高温の側壁で焼くもの、普通一般家庭にはタンドリー窯はありませんのでインド人といえどもナンはレストランなどでいただくものです。

ヨーグルトサラダ3

 ちょっとカレーに話が逸れましたがヨーグルトの話を戻して、インド風ならヨーグルトときゅうりとスパイスの組み合わせも爽やかです。日本の夏にもぴったりです。きゅうりをごくごく細かく刻んでオリーブ油と塩少々、カルダモンで味と香りをつけて冷蔵庫で冷やしておきます。これをグラスに入れてヨーグルトを盛り付け、カルダモンと塩をふってミントを飾り出来上がりです。

 フランスの戻ってみれば、ちょっと大ぶりではありますがやはりきゅうりをヨーグルト、クレムエペス(クレムドゥーブル)と呼ばれる酸味のある濃厚なクリームで和え、ミントでアクセントをつけたサラダがあります。全く気候も文化も違う国々ですが、人間の味覚は共通しているものがあるのでしょうか、相性の見つけ方は似ていますね。もっと大雑把に表現すれば、より美味しいものを追求しようとする気持ちは万国共通ですね!

SPECIAL COLUMS

専門家によるスペシャルコラム